こんにちは。ゆめピアノ教室のいしごうおかです。
昨日のレッスンでの生徒さんとのやり取りで、ふと考えてしまったことがありました。
やりとりをした生徒さんは一人ではなく、年齢も、ピアノ経験も異なる人たちです。
「曲が完成する、というその基準はどこなのだろう」
ということです。
例えば導入・初歩の方の場合、まだ両手奏までにも到達していなければ、
「音のミスがない」
「止まらずに弾ける」
「音の長さがあっている」
というあたりが、完成の基準の目安となります。
両手になると、更に
「その曲で表現していることは何か」
ということは問われると思います。
練習曲であれば、「その練習曲で習得する技術の完成度」。
伴奏であれば、「歌(あるいはソロ楽器)を引き立てること」も大事です。
それぞれ違う完成の基準
さらには曲の様式とか、背景を考えることも必要となります。
保育士さんのレッスンは弾き歌いもあります。
ピアノに慣れていない方は「とにかく間違えない」「止まらない」が完成基準となってしまう。
それは仕方がないことですが、その2点のみを重視してしまっていると、
歌とのバランスが悪くなったり、息継ぎをしたら歌詞として
うたの流れとして不自然なところも、
ピアノの方がうまくいかなくて切れてしまう、ということも多々ありますね。
ピアノがなくならないで止まらない、のが一番なのです。
普段のレッスンでのいわゆる「合格基準」については、その生徒の状況や、使っている教材、先生の方針などで多少異なります。
同じパターンの伴奏形を集中して学んでもらいたい場合などは、ある程度の完成度になったら次に進んで、ということもありえます。
コンサート、コンクール、行事、テストなど、「大きなステージで弾く」「評価される・点数がつく」「演奏者に責任を要求される」演奏の場合は、普段の完成度のまま当日を迎えてしまうと
、予想外のミスをしてしまったり、練習中はいいと思っていた自分の表現がぱっとしないことに気づいてしまうこともあるかと思います。
こういう演奏の場に出る方について、普段の完成基準がやや甘い方については普段よりも細かい指導をしていきます。
ちなみに私は、平常はゆるく70%でも合格のこともあります。
本番前の要求は厳しいかもしれませんが、後悔しないためのものと考えていただくと良いかと思います。
常に、というのは大変でも、時々は普段より完成基準を高く持って仕上げたほうが