こんにちは、葛飾区ゆめピアノ教室のいしごうおかです。
ピアノを弾くうえで、往々にして見落とされがちなポイントを、今回はお伝えしたいと思います。
それは”歌う”という事です。
旋律を歌わせる、という事を皆さん忘れがちなのです。
ピアノという楽器は全く楽器に触れた事のないような人でさえも打鍵すれば簡単に音がでる楽器です。
そのため音の重みというものを感じにくい。
音の持つエネルギーを感じにくいのです。
例えばオクターブのような大きな跳躍でさえ、1と5の指(つまりは親指と小指)を使えば簡単に弾けてしまいますから、それが実は大変なエネルギーを要することなんだ、という事を忘れがちなのです。
これがバイオリンなら、1オクターブとぶに左手を大きく移動します。
声楽なら、より腹筋でしっかり支えなくてはいけません
では、その練習法を4つご紹介します。
その1 CDなどの音源と一緒に演奏してみる
全ての音を弾く必要はありません。主旋律のみを単音で奏してみましょう。
この時注意すべきことは、可能な限り音源と寸分違わないレベルまで、タイミングからダイナミクス、音色や音圧に至るまで真似てみることです。
そうすることでそのプレイヤーの歌い口がわかります。
もちろん、歴史に残っているような大家の演奏を真似るべきなのですが、そうでなくとも自分がいいと思ったプレイヤー(例えばあなたのご友人の演奏などでもいいわけです)を真似てみることも有益でしょう。
そうしたところから音楽的な嗜好が生まれるからです。
ピアノランドのようなミュージックータを利用すれば、テンポを変えることができて合わせやすいでしょう。
その2 実際に歌いながら演奏する
出典 ミュージシャンズクラウド
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とにかく声に出して歌ってみましょう。
歌詞がなくても、らーでも構いません。
これは大変いいな練習で、ピアノでは簡単に弾けるフレーズが実際には大変な困難を伴うことがあり得る、ということを理解できるでしょう。
グレン・グールドやキース・ジャレットを思い出してください。
CDに歌声が残されています
その3 他の楽器の人と演奏する
自分よりも上手な人と演奏しましょう。
そういう人を探すのは難しいかもしれませんが、人と演奏することでその人の長所を発見してどんどん盗んでください。
そして出来るだけ多くの人と演奏してください。同じフレーズでも全く違う歌い方ができ得るということに気がつくでしょう。
ピアノ同士の連弾も、効果が高いとおもいます。
その4 指1本でひく
指1本のみで演奏するだけのことです。
いま練習中の曲や、ご自身のお好きな曲、なんでもいいです、曲の主旋律だけをとりだして右手の指1本のみで弾いてみましょう。
音の持つエネルギーの動きが実感できると思います。
音階というものは音の階段のようなものです。
1段ずつ昇れば楽な階段も1段飛ばしで昇ろうと思えば結構大変ですよね。
これが2段、3段となるともっともっと大変です。
指1本で弾くと、音の跳躍の大きいところは必然的により遠い距離を移動しないといけなくなるわけですから、時間もかかりますし、物理的なエネルギーもより多く必要になります。
こうして、音のエネルギー感を体感的に会得することができるというわけです。
ちなみに指は3の指(つまりは中指)を使うのがオススメです。