指が太くて、ピアノ鍵盤にはさまる場合

こんにちは。葛飾区ゆめピアノ教室のいしごうおかです。

 

山岡さん(成人 男性)のレッスンをしました。

 

子どものころにピアノ経験があり、再開組です。
うちにいらっしゃる前に3年くらい レッスンをしています。

 

 

初回なので、今までしていたハノンの2番をニ長調で。
ファとドにシャープがつくので、白鍵と黒鍵を行ったり来たりします。

 

山岡さんは体格が良く指も太いです。
よくなるいい音が簡単に出る反面、鍵盤の奥の発見がひきにくく、黒鍵の間で引っ掛かります。

ピアノ 太い指

自分と違う手の形、例えばすごく小さいとか細い、太い生徒さんのレッスンでは
自分もそういう手になったつもりで考えるしかありません。

 

経験がないからです。

試しに、黒鍵のすき間の白鍵は使えない、という設定で、私もハノン2番を弾いてみました。
弾けないわけではありませんが、やはり手が前後に激しく動き、かなり大変で不自然です。

 

確かに、ニ長調の曲で黒鍵白鍵黒鍵白鍵 のような進行を練習することは有益です。
でも現実的に、こんな進行をする曲はまずありません。

 

だったら、これはやめて、実際のニ長調の曲や音階練習をしたほうがいいだろう、という結論になりました。

 

 

レッスン曲はベートーヴェンの悲愴第2楽章。
大人が好んで弾く代表曲です。

 

とてもよく弾いていらっしゃるし、みんなが苦労するずっしりとした深い音がとてもよく出ています。

ただ、旋律以外の内声もよく鳴ってしまい、やかましい印象です。

 

手をよく観察すると、鍵盤から指が離れています。
指は鍵盤を触ったままで上下させる。

拘束感があってなかなか大変なのですが、メロディを浮き上がらせるために内声は是非、静かなタッチで。

 

突然、理由もなくテンポが速くなります。
研究熱心でいろいろな方の演奏を聴いていて、素敵なところをマネしている。

 

悪くないのですが、部分だけをマネすると、こうしたとってつけた感じになってしまいます。
私もよくやって、注意されます。

 

やはり1から自分で楽譜を眺めて、どこをどのように盛り上げて鎮めるか、組み立てなくては。

切り張りでは不自然な感じが残ります。

 

しっかり音を鳴らすことは素晴らしくできているので、ベートーヴェンは向いているはず。
楽しみですね。