こんにちは。葛飾区ゆめピアノ教室のいしごうおかです。
こうしろうくんのレッスンで、お母さんから「やはりピアノは楽しく、なのでしょうか…。」とご質問がありました。
お母さん自身は、こどものころからずっとピアノレッスンを受けた経験があります。
年齢は私より少し下ですが、ほぼ同じ年代の先生方にレッスンを受けたはずです。
だから、なのですが・・・・
お母さんには「楽しいピアノレッスンを受けた」という記憶がないそうです。
はっとしました。
あとでよくよく考えると、私も「楽しいピアノレッスン」の記憶はほぼありません。
母からの話で、「最初についた先生がとても明るく楽しくやってくれたから続いたのよ」と聞いていますが
残念ながら記憶がありません。
自分の記憶の中のレッスンはとにかく先生の言うことは絶対で、バイエル、ツエルニー、ブルグミュラーといった教本を
ひとつひとつ きちんと正しく弾くことがすべてだった気がします。
当時は皆そんな感じでしたし、まだ、ピアノを習うのは恵まれた教育熱心な家庭の子供だった時代。
楽しくないからやめる、なんていう雰囲気ではなかったです。
そもそも「ピアノレッスンは楽しい」といった発想はなかったような・・。
教本を眺めても、楽しい要素ってありません。
保護者の側でも「しっかりレッスンをしてください。」「礼儀が悪ければ叱ってください」という注文はしても
「楽しく進めてください」とはいわなかったはずです。
それに、今に比べたらピアノの先生は身近な人ではなく、生徒と気楽におしゃべりする雰囲気ではありません。
冒頭の「ピアノは楽しく、でしょうか・・」の質問には、
「一般的には、絶対楽しくがいいと思います」
そもそも音楽が楽しく、興味を持って楽しいことをしにレッスンに来るのですから…。
昔風の、「達成感がすべて」といったレッスンが通用するのは、
・始めからプロを目指す人
・一つのものをクリアするのが大好きな人(ゲーム好きに多いです)
位だと思います。
楽しいことにはだれでも夢中になれるし、ちょっと大変でも平気です。
こうしろうくんのお母さんのおかげで、大事なことを考えました。