こんにちは。葛飾区白鳥ゆめピアノ教室のいしごうおかです
ひとつひとつの音をなめらかにつなげて弾くことを意味するレガート(legato)。
美しいピアノ演奏のためには必ず必要となる大切なテクニックです。
レガートをきれいに弾くために気をつけるべきポイントをご紹介します。
音の響きが重なるように弾く
レガートを弾く時にまず気をつけなければならないのは、音と音の間が切れないように弾くことですが、それだけではレガートには聞こえません。
レガートに聞こえるようにするには、前の音と次の音の響きが重なっている瞬間をつくることが必要です。
レガートに聞こえるためには、次の音が鳴るまで前の指を鍵盤から浮かせずしっかりと押さえておくことが大切なのです。
この時、響きを重ねようとして指を上げるタイミングが遅すぎると、音が濁ってしまいます。
練習の時にはゆっくりしたテンポで指の動きを見ながら、しっかり耳で確認するようにしましょう。
オールアバウト出典
フレーズに抑揚をつける
レガートが求められる箇所は、必ずフレーズ(楽句)を成しています。
フレーズとは、音楽においてはいくつかの音がまとまった一区切り(旋律)のことで、言葉でいえば単語や短い文章と同じ意味合いをもちます。
ひとつひとつの音を同じ強さで弾いてもなめらかには聞こえません。
フレーズの中に細やかな抑揚をつけることでレガートに聞こえる効果をもたらします。
ちなみに、抑揚をつけなくてもレガートに聞こえる例もあります。
それは、お経です。長いフレーズを息継ぎもせず切れ目なく発音すると、抑揚に乏しくてもなめらかにつながって聞こえます。
じっくり聞いていると、お経は前の音を鼻の奥に響かせながら次の音を発音しています。
つまり響きが重なっている瞬間があるのです。
それは最初にご紹介した「音の響きが重なるように弾く」ということと共通しています。
ペダルに頼らない!
レガートというと、すぐにペダルに頼ってしまう人がいます。
確かにペダルを踏んでいると音が途切れることはありませんが、だからと言って必ずしもなめらかなレガートに聞こえるわけではありません。
ペダルを踏むと、音の輪郭がぼやけて響きが広がります。
踏んでいない時よりも雰囲気が出るので「きれいに弾けている」と勘違いしやすい
音が不揃いだとか、硬い音質だというような特徴、欠点までも拡大されて聞こえます。
、実は踏んでいない時以上に注意を払って指でレガートにする努力が必要なのです。
ペダルはあくまでも音をつなげる補助的な役目と、曲にニュアンスを付け加える目的で使うもの。
まずはペダルなしでレガートに聞こえる練習をしましょう!
柔軟な手首と腕を意識する
レガートに聞こえるためのポイントとして、「音の響きが重なるように弾く」「音の粒を揃える」「フレーズに抑揚をつける」の3つをご紹介しましたが、これらに共通して必要なことがあります。
それは、手首や腕の柔軟性
体に力が入って指や手首、腕の動きが硬いと、打鍵のタイミングや音量の微妙な調整がしづらくレガートに弾くことが難しくなります。
弾いている時には体に余分な力が入っていないかチェックしながら練習するように心がけましょう。