こんにちは。葛飾区ゆめピアノ教室のいしごうおかです。
テンポを少しずつ遅くする「リタルダンド」。
よく出て来ますね。
8小節の短い曲でも、最後にrit.のように、リタルダンドの表示があることも。
フレーズの切れ目ですっと遅くしてさっと元の速さに戻り、曲にメリハリを。
少しずつ遅くしていって、曲が終わることを予感させる。
リタルダンドを弾きこなすには、どうしてそこに書いてあるかを考えなくてはなりません。
ちょっとした変化が欲しい?
聞かせどころを際立出せるために、勿体をつけて予告したい?
もうすぐ終わりますよ、と終わりを印象付けたい?
そのためには、どんなふうにリタルダンドをしましょうか。
演出家になって方針を決めましょう。
使える奏法を二つ。
ひとつは、テンポが動くのに、強弱がそのままというのは不自然です。
ゆっくりと、そして消えていくようにか(そう指示が書いてあることも)
だんだん堂々と大きくなるのか
もう一つは、リタルダンドの最後の二つの音に注目。
リタルダンドから元に戻る切り替えの音を、最後の音としましょう。
(または、曲の最後の音。)
終着点の二つ前の音を丁寧に。
そして、一つ前の音を最大限に丁寧に弾きます。
コツは、よく聞くこと。
ピアニストがここでうっとりしていることが良くありますね。
そして最後の間を納得いくまでとって、終着点へ。
名演出家になってくださいね。