こんにちは。葛飾区ゆめピアノ教室のいしごうおかです。
ピアノを弾くとき、鍵盤を押す、打つことを「打鍵」といいます。
反対に鍵盤から指をはなすことを『離鍵」といいます。
一般的にはつかわない言葉でしょう、パソコンでも変換できませんでした。
大体ピアノを弾くとき、タッチに注意することが多いと思いますが、
離鍵はほとんど意識していません。
主婦の明美さんがブルグミュラーの『気がかり(心配)』を練習しています。
・・・が、なかなか『気がかり(心配)』っぽく聞こえません。
原因は音の切り方にありました。
右手の「・ソファミ」の「ミ」が短すぎ、且つ大きすぎるのです。
「タッチに注意する」ということは、弾く瞬間だけ考えがちですが、その音を切るときも重要です。
プツンと音が切れると、とても子供っぽい響きになってしまいます。
鍵盤に当たっている指先の面積をだんだん小さくしながら、音をゆっくり離す練習は、とても効果があると思います。
私が見本で弾いてみると、明美さんはすぐに理解して、少し不安そうな音になってきました。
そこでもう一度、はじめのように短くちょん切るような弾き方で弾いてもらいました。
これで完璧に理解して頂けました。
少しの気遣いで、音の性格がとても変わることに気付いてもらったと思います。
お習字でも、筆を入れるとき、最後の話はなすときに注意すると思います。
跳ね、とめ、はらいなど・・・。
最後まで気の入っている墨字は素敵ですね。
ピアノも同じです。