保育現場で必要な、ピアノの技術って何?

こんにちは。葛飾区ゆめピアノ教室のいしごうおかです。

きょうも、保育の仕事をしている方からお問い合わせの電話がありました。
保育園で働いているが、必要なピアノ技術を習得したい。

 

保育園、幼稚園で必要なピアノの技術、とは何でしょうか。

 

 

保育士試験の課題を見ると、毎年童謡の弾き歌い 2曲です。
倍率の高い、東京都の幼稚園教諭採用試験でも、今年から弾き歌い3曲(当日1曲指定)になりました。

どちらも、ピアノ伴奏楽譜のレベルは問われません。
『おつかいアリさん』が課題なら、左手はどー、どー、どー、どーという全音符1個の単音でもOKなのです。
おつかいありさん

 

保育士などのピアノ試験の採点基準は公表されていません。
今まで何人か、合格してきた生徒さんのお話を総合すると

・ピアノは間違えた。
・ひどい人になると、途中から片手だけになった
・歌は、頑張って大きな声で歌った

 

 

保育の中でのピアノの役割

実際の保育の中でのピアノの役割を考えると、
1.子どもたちがうたを歌ったり、合奏をするための伴奏
2.音楽活動で体を動かしたり、劇のようなものをするときの音楽

がほとんどだと思います。
あとは、卒園式などのセレモニーの時のピアノですが、これは練習時間も割と取れますし、
就職したばかりの先生には役目が二つられないと思います。(ピアノが得意な場合を除く)

2.の、「音楽活動での音楽係」は、実際はCDなどの音源で代用されます。

そうなると、1.の日常の歌の伴奏がメインです。

 

 

今月の歌、というのが大体の園にあります。
今の時期だと、雨降りくまの子や、七夕でしょうか。

 

うたばんそうで大事なのは

・とまらない

・メロディをはっきりひく

この二つです。

右手でしっかりはっきりメロディを弾いて、音やリズムが間違っても止まらない。
歌だけは歌い続けていれば、子供たちはちゃんとついてこられます。

伴奏は、和音で簡単についていれば なおいいけれど、なくたって歌えます。

そう考えると、保育のピアノってそんなに難しくないんじゃないでしょうか…。

むしろ、ピアノが上手なより

大きな声ではっきり歌うこと
歌詞がきちんと聞き取れるように歌うこと
気持ちを込めて歌うこと

こちらのほうが重要な気がします。

 

 

子どもたちは、聞き耳を立てているわけではないので、全員に聞こえるくらいの声の大きさ。

歌詞は、初めて聞く子でもわかるように、発語をはっきり口を動かして歌う

 

どなったりしないで、曲にあった感じで気持ちを込めること
飛んでったばななは、バナナがつるんと飛び出すように、活動的にうきうきと
雨降りクマの子は、あめのひに小さなクマの子が、川をのぞき込んで思案している様子で、

子どもたちはまずは先生の真似をします。
先生がただ怒鳴ったり、つまらなそうに歌えばその通り歌います。

 

 

保育士を目指したりすでに働いている方たちは、きっと子供が好きなはず。
いつもピアノの練習の時も、「目の前に子供がいること」を想定してみてくださいね。

何をすればいいかが、見えてくると思います。