作曲者の初版楽譜を忠実に

こんにちは。ゆめピアノ教室のいしごうおかです。

 

今日は、楽譜のお話。

 

作曲者自身による、はっきりきっちりした楽譜が残っている近現代の曲。

生存している場合は、正誤を作曲者自身に確認もできます。

 

例えばピアノ学習者がよく利用する、ソナチネアルバム。

割と最近まで、全音出版の標準版が とてもよくつかわれていました。

私も小学生の時、これで練習しました。

 

近年になり、作曲者の初版(最初に世の中に出た楽譜)を忠実に再現した

今井先生編集版が出版。

ソナチネ初版

昨日のブログで紹介した石嶺先生のセミナーで、

勉強しています。

 

 

 

大きく変わっているのはアーティキュレーション。

標準版に比べスラーがかなり少なく、スタッカートもあまりありません。

 

これは当然といえば当然で、

クレメンティなどバロック時代の楽器でレガート奏法をするのは難しく、

すべてがノンレガートに近い形で演奏されます。

 

 

その中で、少し長めに音を引っ張って、ひとつながりに聞こえるような2音というのはあります。

 

 

また、この版は 第1主題 第2主題 コーダ など

アナリーゼ(楽曲分析)の基本的なものが、あらかじめ書き込んであります。

 

 

これには賛否両論あり、

レッスンの中で生徒さんに考えさせるには、ないほうがいいのかもしれません。

 

 

少し心配になるのは

ソナチネアルバムは、ピアノ学習者が必ずと言っていいほど練習する曲集で、

グレードやコンクールの課題曲の常連曲が多数あります。

 

標準版、新版とかなりきいた印象が異なるので、

どちらで演奏しても、採点に影響がないようにしてほしいな、ということ。

 

 

審査を担当する先生方は自分自身が標準版で育っているので、

違うアーティキュレーションの演奏には、違和感があるはずです。

 

そこは、事前の打ち合わせによって、

点数に差が出ないよう、しっかり取り決めをしていただきたい。

 

出なければ、受験する際に○○版の楽譜を使用のこと、と決めてしまうか。

 

 

 

初版に忠実な楽譜がスタンダードになる日が早く来るといいですね。